福岡の郷土料理ば食べんしゃい |
がめ煮 |
代表的な福岡の郷土料理です。
家庭料理でもあり、正月や祭りには欠かせないもてなし料理でもあります。
他の地方では筑前煮又は、筑前炊きの名前で知られています。
がめ煮と筑前煮の違いは、がめ煮は最初から煮込みますが、筑前煮は材料をさっと油で炒めてから煮込みます。
里芋、ごぼう、人参、こんにゃく、鶏肉などを煮込んだものです。
明治以前は鶏肉ではなく、マグロなどの切り身を使っていました。
その始まりは黒田藩の戦陣料理で、あり合わせの材料をがめ繰り込んで煮込んだとの説があります。
がめ繰り込むとは博多弁で、いろいろ取り合わせるという意味です。
また、禅宗の精進料理という説もあります。
おきゅうと |
イギス科の海草が原料で、ところてんに似た料理です。
かつお節としょう油か酢しょう油をかけて食べます。
お好みでねぎや胡麻もかけます。
博多の朝御飯には欠かせないものでした。
かごにおきゅうとを入れて売り歩く「おきゅうとわい」の売り声が博多の朝の風物詩のようでした。
しかし戦後はもっぱらスーパーの店頭で売られています。
その名前の由来は沖で穫れるうどという意味で「沖うど」、沖から来た人が製法を教えてくれたから「沖人(おきゅうど)」、飢饉の人を救ったらから「救人(きゅうと)」など諸説があります。
約300年前より食用されているらしく、貝原益軒の「筑前国産物帳」にも記されています。
あぶってかも |
面白い名前の魚料理です。
火であぶってから噛むからこの名前がついたといわれています。
あぶって噛めば鴨の味がするという説もあります。
壱岐や対馬あたりの海で穫れた10cmほどのスズメダイを漁船上で樽に塩漬けにします。
正式には柿の青葉を敷いて出します。(写真では大葉を使っています。)
その名前から旅行者が鴨料理と間違って、料理屋で注文することもあるようです。(^-^;)アハハ
博多雑煮 |
黒田家より歴史ある家系の長尾家の雑煮です。
博多雑煮の特徴は何といっても出汁の取り方です。
出世魚のブリ、又は縁起の良いタイやアラなどの魚の切り身、鶏肉、里芋、かつお菜(博多京都菜)、しいたけ、人参、大根など具だくさんです。
かつお菜は「勝つ男」に通じる縁起の良い青菜です。
焼きあご(飛び魚の干物)、かつお節、昆布などで出汁をとり、塩と少しのしょう油で味をつけます。
丸餅を別に柔らかく茹でて入れます。
←出汁をとる焼きあご
博多風刺身 |
福岡では玄界灘の美味しい魚介類をたくさん食べることができます。
博多らしく地鶏の刺身も盛りつけられています。(左端)
地鶏のたたきの唐揚げ |
地鶏が美味しい福岡では、たたき、水たき、塩焼きなど多くの地鶏料理が楽しめます。
これは少し珍しく料理で、たたきを唐揚げにしたものです。
白魚(しろうお)料理 |
白魚(しろうお)は2月頃から4月頃まで市内早良区を流れる室見川を上がって来ます。
川に「やな」を掛けて捕ります。
シラウオ科の白魚(しらうお)とよく間違われますが、白魚(しろうお)はハゼ科です。
生きたまま酢しょう油か生卵につけて食べるおどり喰い、卵とじ、茶碗蒸しなどいろいろな料理があります。
三つ葉や椎茸とからっと揚げるかき揚げは、菜種揚げとも呼ばれています。
もつ鍋 |
戦前から福岡では庶民の味としてもつ鍋は人気があります。
近年では値段が手頃でカロリーが少ないというので、もつ鍋ブームもありましたが、そのずっと以前より博多っ子はもつ鍋を食べているそうです。
牛もつ、にら、きゃべつ、とうふ、お好みでにんにく、キムチなどを入れて、しょう油か味噌で煮込みます。
最後に麺を入れたり、雑炊にします。
鶏の水炊き |
骨付きの若鶏の水炊きです。
「みずたき」ではなく「みずだき」と濁って読みます。
中国の料理が長崎を経て博多に伝わったといわれています。
水炊きは何と言っても素材の良さが命なので、鶏の選択にそのほとんどがかかってるといって良いでしょう。
鶏がらでとったスープで骨付き若鶏を煮込みます。
若鶏をこうとうねぎ、おろし生姜、紅葉おろしなどを薬味に、ポン酢をつけて食べます。
食べ終わった後、鶏だんご、春菊、キャベツ又は白菜、ねぎ、豆腐などを煮込みます。
うどん、餅などを入れたり、後で雑炊をしたりします。
福岡市内には鶏の水炊きの老舗といわれる店が何件かあります。